もくじ
口唇ヘルペスの原因
口唇ヘルペスはウイルス感染によって引き起こされる口唇や口唇の周りに小さな水ぶくれができる病気です。この原因となっているのは単純ヘルペスウイルス1型というウイルスです。
ヘルペスウイルスは再感染が特徴の感染症です。初めて感染した後にウイルスは体内に一生涯すみついて、症状がでない潜伏感染という状態になります。
この潜伏感染状態になると、風邪を引いたり疲労、紫外線、ストレスなどで身体の抵抗力や免疫力が低下した際に再度ウイルスが活発化して症状が再びでてきます。
このため、口唇に水膨れができて治ってもまたぶり返すということが起きます。
唇の水ぶくれの治し方
初めて口唇にヘルペスができたという人は早期に病院へ受診してください。再発の人は市販の塗り薬でもよくなりますが、確実に治したい場合には病院へ受診することが一番です。
唇の水ぶくれができる前駆症状がわかる場合や前駆症状がわからなくても口唇にヘルペスができたらすぐに治療を開始すると早くよくなります。
また、早くに治療を開始すると重症化しにくいです。
口唇ヘルペスはどのくらいで治る
口唇ヘルペスは、通常1~2週間ほどで治ります。口唇ヘルペスは前駆症状があり、ヘルペスができる部位に違和感やかゆみを自覚してから半日ほどで赤く腫れてきます。
赤く腫れたあと2~3日後にその上に水疱ができます。初めて感染した際には水疱は大きく出ることが多く、再発時には小さな水疱となることが多いです。
水疱はかさぶたになって治ります。これらの前駆症状からかさぶたになるまでが体調によっても変わりますが、1~2週間かかります。
アトピーの人は、皮膚が弱いのでただれたり、発熱など症状が重症化する場合があるため注意してください。
口唇ヘルペスはうつるのか
この単純ヘルペスウイルス1型は感染力が非常に強く、接触感染、飛沫感染にてうつります。接触感染とは、人と人が直接接触することやウイルス保持者の使用したタオルやコップを使い回したり共有することで感染することをいいます。
また、くしゃみやせきなどをすると口から細かい水滴が飛び散り、これを飛沫といいます。この飛沫の中にウイルスなどの病原菌が含まれていると周囲の人がこれらを吸い込むことで感染します。これを飛沫感染といいます。
感染した場合、症状がでるまでは3~10日とされています。
そして、水膨れの中にはウイルスがたくさん存在しています。水膨れに触った手で他の部位を触ることで触った部位にもうつります
口唇ヘルペスの薬
口唇ヘルペスの治療には抗ヘルペスウイルス薬を使います。この薬は単純ヘルペス1型ウイルスの増殖を抑える働きがあります。
抗ヘルペスウイルス薬には飲み薬、塗り薬、点滴を症状の状態によって使い分けます。基本は飲み薬を服用しますが、口唇ヘルペスが軽症であったり、治りかけの場合には塗り薬を使用します。
発熱やヘルペス部位にただれや激しい痛みがあるなど重症化している場合には点滴が使用されます。
症状が重くない場合、初感染でない場合に限り市販の塗り薬を使用しても問題ないとされます。
市販の塗り薬はアラセナS、ヘルペシアクリーム、アクチビア軟膏があります。市販の塗り薬を使用する際には説明書をよく読むことや薬局にいる薬剤師に説明を受けてください。
口唇ヘルペスの再発防止
口唇ヘルペスは、抵抗力や免疫力が低下すると再発してしまいます。そのため、日ごろの対策によって再発を防止できます。
十分な睡眠をとり、バランスのとれた食事をとることで疲れとストレスをためないことが大切となります。
適度に運動する習慣をつけることで体力をつけることも再発防止になります。
また、疲れている時や体調がすぐれないときには強い紫外線を浴びると免疫力を下げてしまいます。体調がすぐれないときには屋内で過ごすとよいです。